EUが先陣を切り、世界的なトレンドとなっている、“脱プラ(脱プラスチック)”。
日本では昨年4月に、プラスチック新法(プラスチック資源循環促進法)が施行。
プラスチック製品に関わりのある梱包業界にも、資源循環に向けた取り組みが求められています。
タイでも2020年から主要な小売店でレジ袋を有料化。脱プラの意識が高まっています。
在タイ日系企業である私たちにとっても、脱プラは避けては通れない潮流です。
特に製造業の皆さまは、脱プラにどう対応していくべきか、頭を悩ませているのではないでしょうか?
そこで今回は、梱包にかかわる脱プラについてのご提案です。
脱プラをご検討中の調達担当の方は、ぜひ最後までお読みください。
欧米、日本で進む、脱プラのトレンド
プラスチックは世界中でたった1割しかリサイクルされておらず、9割は埋め立て処分されたり、焼却処分されたり、自然に漏れ出してしまっています。
プラスチックを燃やすことは二酸化炭素を排出し温暖化につながり、場合によっては発がん物質のダイオキシンを発生させることもあるので、環境にいいとはとても言えません。
環境に漏れ出してしまったプラごみの中でも、海に流れ出してしまったプラスチックによる汚染はとても深刻と言われており、年間数百万トンものプラスチックが陸から海に流出していると言われています。
2050年には海のプラスチックの量が魚の量を上回る計算になると言われています。これはとても無視できませんよね。
そんなプラスチックによる環境破壊を防ぐために、日本を含む世界中の企業で様々な対策が進んでいます。
先進国を中心に、世界的にESG投資が加速しており、環境に配慮した事業を推し進める企業には、投資があつまる仕組み作りが進んでいるのです。
日本では、2020年10月に「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」と宣言しており、欧米企業に追従する形で、国全体が変わろうとしています。
枯渇性資源である石油から、再生可能資源であるバイオマス原料に代替するのはその中でも大きな取り組みの一つで、SDGsの一つである持続可能性に大きく寄与する流れといえます。
2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。 「 排出を全体としてゼロ 」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」 ※ から、植林、森林管理などによる「吸収量」 ※ を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。
引用元: https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html
脱プラのメリット
そんな脱プラですが、行うことによりメリットもあれば、デメリットも生じることがわかっています。
まずメリット(利点)を2つ挙げてみましょう。
1つ目として、ESG投資が進んでいることが挙げられます。環境配慮に取り組むことは、企業価値やブランドイメージを向上させ、消費者や投資家に評価されるきっかけとなります。
2つ目としては、調達全体を管理するサプライチェーンマネジメントが盛んになっていることです。環境意識の高い大手企業は、プラスチックの破棄量や二酸化炭素排出量の多い会社とは取引しない傾向があります。
従って、このような活動にいち早く取り組むことは、その後の企業の存続を左右するとも言えるのです。
脱プラのデメリット
唯一にして最大のデメリットは、脱プラに伴うコスト上昇です。プラスチックに代わる製品は多く存在しますが、どれも高価なものなので、同じコストで導入できるものはほとんどありません。
企業はこれを自社で負担するか、価格転嫁するかを選ぶことになりますが、前者の場合はコスト高、後者の場合は売上の減少につながり、業績に影響を与えてしまいます。
このように、脱プラに伴うデメリットが目先に存在するのが現状ですが、これをいかに長期的なメリットにつげていけるのかを見極めることが、企業にとって重要になってきています。
脱プラの梱包例
弊社カネパの従事する梱包業界でも、プラスチックが多用されてきました。プラスチックトレーやエアバブル、シュリンクラップがその大きな例です。
これらは低コストで機能性も高いことから、今も多数のメーカー様がこれらを導入しています。
しかしこれらの機能性をそのままに、プラスチックからもっと環境のよい素材に置き換える例が多く存在します。
ECO窓封筒
1つ目は、ECO窓封筒です。これは封筒の窓部分にプラスチックのセロファンではなく、透明度の高い「グラシン紙」を使ったもの。
これは、フィルムを取り外さずに資源ごみとしてリサイクルできます。分別が不要でとてもエコな製品です。
パルプモールド
2つ目は、パルプモールド。プラスチックに見えるぐらい滑らかな表面ですが、実はこれ、紙でできているんです。
特殊な技術を使い紙をモールドで固めているもので、樹脂は一切使っていません。紙がこんな見た目になるなんて、ちょっと驚きですよね。
ペーパーバブルシート
3つ目は、ペーパーバブルシート。バブルシート、いわゆるプチプチはプラスチックでできたものを連想しますが、これも紙で置換が可能です。
紙にプチプチのような凹凸加工をしたり、切れ込みを入れたりすることで、プチプチと同じクッション性がありながら、紙としてリサイクル可能な梱包材が多く存在します。
タイでは唯一!当社オリジナルの木材性不織布
最後にご紹介するのは、タイでは弊社でしか扱っていない木材製の不織布。
これは弊社が独自に開発したもので、プラスチック不織布や、PP発泡材の袋のような柔らかさがありながら、土に還るという特性を持っています。
こちらは日系の大手カメラメーカー様にてご採用に向けて準備中です。また、ほかの多くの電化製品メーカー様からもご関心をいただいております。
上記でご紹介したエコ製品の中でも、今特におすすめしたい製品です。
木材性不織布の無料サンプル
カネパでは、木材性不織布の無料サンプルを、無料でご提供しております。
また、木材性だけでなく、PLAや生分解性プラスチックなど、多様な不織布も取り扱っております。
梱包の脱プラをご検討中の企業様は、まずは無料サンプルをぜひお試しください。
無料サンプルや脱プラに関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりお願いいたします。